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Text by Warren大尉
■乗り物を思いどおりに操る感覚のゲーム
PCゲームのグラフィックは、すさまじいほどの勢いで進歩してきた――。世界初のPC向けフライトシミュレーター(以下、フライトシム)が登場してから丸25年が経過した現在、実機と見まごうばかりの美しいグラフィック、秒間30フレーム以上の滑らかな動きで飛行機をディスプレイ上に再現できるようになった。しかし、人間の操作をPCに伝える(=入力する)部分は、ここ十数年でほとんど進化していない。
航空機の操作は、操縦桿・スロットルレバー・ラダーペダルの三つで行うことになるのだが、この三つを揃えてみても、思いどおりに航空機を操っている気分にならないのだ。これはレーシングゲームでも同様である。入力デバイスの技術革新ともいうべきフォースフィードバック機能(入力に反応して振動や力を手に加える機能)を搭載したジョイスティックの登場によって、こうした気分は多少改善されたのだが、「もっと大きな何かが足りない」――多くのプレイヤーはそう感じていたのである。
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世界初のフライトシム
世界初のフライトシムと言われているのが、1980年にApple IIとTRS-80で発売された「A2-FS1 Flight Simulator」だ。Bruce
Artwick氏によってsubLOGIC社から発売されたこの画期的な作品は、その後「Microsoft Flight Simulator」シリーズへと発展、今日に至っている。 |
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■ディスプレイ上に“現実”を作り出すデバイス
この“大きな何か”とは、装置自体が存在しなかったために実現できなかった“とある操作”だ。フライトシムの愛好家たちが心の奥から実現を望みながら、そのためには途方もない額の投資が必要と知り、あきらめてきた操作――。それは、“現実と同じ視界操作をすること”である。プレイヤーが後ろを振り向くと、自らが操縦する飛行機の尾翼と共に、ものすごいスピードで消えてゆく景色が目に入る――。このような操作を実現するためには、球形をした360度全周囲ディスプレイ(数千万円〜)か、トラッキングセンサ+ヘッドマウントディスプレイ(PCゲームで実用性があるものはセットで数十万円〜)が必要だったのである(ヘッドマウントディスプレイについては筆者の連載コーナーでレビューをしたいと思っているが、それはまたの機会に)。
しかし、こうした愛好家たちの悩みは、あるデバイスの登場によって解消されることになった。それが、“驚くほど低価格”で“現実世界と見まごうような”視界操作を実現してくれる画期的なデバイス――“TrackIR
3”と“Vector Expansion”だ。今回は、この素晴らしいデバイスの魅力について、深く迫ってみたいと思う。
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TrackIR
3 PROとは?
TrackIR 3には、反射体の位置を検出する回数が異なる上位モデル“TrackIR 3 PRO”(以下、PRO)が存在する。無印モデルの検出回数は秒間80回だが、PROは何と秒間120回。実に1.5倍もの違いがある。グラフィック描画では、人間の目には滑らかさの違いが分からなくなる目安が秒間24フレームと言われているが、入力デバイスにも“きびきびと反応している”と人間が感じられる検出回数の目安が存在する。その数値が秒間およそ100回で、PROはこれを上回っている。多少予算はアップするが、筆者としてはPROをお薦めしたい。 |
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